思い出の「若冲誕生」(福田美術館)その3

思い出の「若冲誕生」(福田美術館)その3

本編は、思い出の「若冲誕生」の展示。
京都・嵐山・福田美術館。
令和2年3月20日(金)から7月26日(日)に展示されたものの掲載です。
(写真撮影・可のものより)

以降、●キャプション50-66は、「若冲と関係のある人々と絵画」です。
  * は、投稿者の付記です。

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● キャプション・50

○ 臨済 義玄像
○ 達磨像   
○ 徳山 宣鑑像

制作 寛文2年(1622)
逸然 性融(いつねん しょうゆう)

隠元隆琦 (いんげん りゅうき)
木庵 性瑫(もくあん しょうとう)
即非 如一(そくひ にょいつ) 賛

中国禅宗の祖とされる◆インドの僧 達磨(たるま)と◆唐代の禅僧 臨済 義玄(りんざい ぎげん)◆徳山 宣鑑(とくざん せんがん)を描いた作品、
人物の周囲に薄墨を刷いている点は、禅宗の肖像画にはない特徴です。

全体画像 (乱反射あり)
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○ 臨済 義玄像
制作 寛文2年(1622)

逸然 性融(いつねん しょうゆう)
即非 如一(そくひ にょいつ) 賛

(画面の左から右へ)
臨済 義玄大師讃
轟ゝ 烈ゝ 柴ゝ 崕ゝ
施霹靂喝奮龍蛇
槌千右英風磨不滅三
玄播露自無松
黄檗木庵敬題

101・IMG_0122 (960x1280)●臨済 義玄像.jpg



○ 達磨像
制作 寛文2年(1622)
逸然 性融(いつねん しょうゆう)
隠元隆琦 (いんげん りゅうき) 賛

不識對梁皇翻身獨面
壁息然時節己到来
突出一枝香撲華
壬寅季春
黄檗隠元謹題
102・IMG_0123 (960x1280) ●達磨像.jpg


○ 徳山 宣鑑像
制作 寛文2年(1622)
木庵 性瑫(もくあん しょうとう) 賛

口盆牙剣倒握藤
根鞭撻龍象祖
佛並呑肚中
能走馬須譲雪
峯存
黄檗即非敬題

103・IMG_0124 (960x1280) ●徳山 宣鑑像.jpg




● キャプション・51(初公開)
寿老図
上野 若元
個人蔵
上野 若元(うえの じゃくげん)は、長崎で活動していた黄檗(おうばく)僧
河村若芝(じゃくし)の弟子です。
コントラストの強い色の組み合わせは、黄檗宗の絵画のひとつの特徴で、若冲作品にも同じ特徴があります。

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● キャプション・52(初公開)
群鶏図
上野 若元
制作 元文5年(1740年)
*展示終了のため、撮影出来ず。




● キャプション・53(初公開)
松竹梅鶴亀図
熊斐
熊斐(ゆうひ)(1712~1773)は、長崎で活躍した画家です。
沈 南蘋(しん なんびん)に直接 絵の指導を受けました。
樹木の表面の立体感や地面に生える草や苔の表現などは師匠である沈 南蘋の画風との類似が指摘できます。

全体画像(乱反射あり)
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松竹梅鶴亀図
熊斐

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部分画像

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松竹梅鶴亀図
熊斐

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● キャプション・54(初公開)
蓮・菊・牡丹図
宋 紫石
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・55(初公開)
群鶏図
佚山(いつざん)
福田美術館
佚山(いつざん)は大坂で生まれ、京や大坂で活動した曹洞宗の僧です。
鶴が密集している図は、若冲の作品にも複数確認されており、佚山が学んだ南蘋(なんびん)風の作品から若冲も影響を受けていることが分かります。

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● キャプション・56(初公開)
花鳥図
制作 明和5年(1768)
佚山
個人蔵
*展示終了のため、撮影出来ず。

● キャプション・57(初公開)
神農図
白隠慧鶴
福田美術館
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・58(初公開)
金棒図
白隠慧鶴(はくいん えかく)
福田美術館
地獄の鬼が持つ金棒を墨で描いた作品です。
「此わろを恐るゝ人は極楽へ」と書かれており、「地獄の鬼が持つ金棒を恐れて、正しい行いをしていれば極楽へ行ける」というメッセージが込められています。

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● キャプション・59(初公開)
楊柳観音図
白隠慧鶴
福田美術館
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・60(初公開)
蘇鉄図
鶴亭(かくてい)
個人蔵
鶴亭(かくてい)は長崎生まれの黄檗(おうばく)僧で、23歳ごろ僧侶を辞めて上方へ移住し、京や大坂へ南蘋(なんびん)画風を広めました。
晩年に描いた水墨画は若冲と非常によく似ています。

部分画像(乱反射あり)
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● キャプション・61(初公開)
芭蕉図
鶴亭(かくてい)
個人蔵
芭蕉(ばしょう)の葉が右下から斜め上へと横切るように大きく描かれています。
筆を激しく早く動かして偶然起こった滲(にじ)みや擦(かす)れにより、躍動感を出すことに成功しています。

部分画像(乱反射あり)

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● キャプション・62
蘭石図
制作 安政5年(1776)賛
鶴亭  賛/ 六如
個人蔵
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・63
[茶叟] 偈頌(げじゅ)
安永2年(1773)
伯珣照浩
個人蔵
若冲が万福寺を初めて訪れたとき、当時の住職 伯珣照浩(はくじゅん しょうこう)が、「茶叟(かくそう)」という道号を与えることを記した書です。
新しい表現を追求する姿勢は、蓮が古い体を脱ぎ捨てて新しくなるようだと褒めた称えています。
*伯珣照浩は、満幅寺第9代の霊源海脈の孫弟子・満幅寺第20代で、行書に長じていた。

全体画像
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● キャプション・64
羅漢図
伊藤 白歳
京都 法蔵寺
*展示終了のため、撮影出来ず。

● キャプション・65
南瓜雄鶏図
伊藤 白歳
京都 法蔵寺
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・66(初公開)
双鶏図
個人蔵
若演
若演(じゃくえん)は若冲の弟子の中でも、最も多くの作品が確認されています。
雄鶏の胸部の羽の みごとな筋目描きは、若冲のそれとよく似ています。

全体画像

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思い出の「若冲誕生」(福田美術館)その4  に続きます。



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