思い出の「若冲誕生」(福田美術館)その2

思い出の「若冲誕生」(福田美術館)その2

本編は、思い出の「若冲誕生」の展示。
京都・嵐山・福田美術館。
令和2年3月20日(金)から7月26日(日)に展示されたものの掲載です。
(写真撮影・可のものより)

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● キャプション・31[初公開]
六月四日付 藤 幸之介宛て書簡
伊藤若冲
現在確認されているただひとつの若冲の手紙です。
内容は時節の挨拶から始まり、4枚の絵が貼られた押絵(おしえ)の値段について、お伝えしたように金一匁(いちもんめ)をくだされば有難いということが書かれています。

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部分画像
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● キャプション・32[初公開]
牡丹小禽図(しょうきん ず)
伊藤若冲
個人蔵
花びらの重なっている状態を筋目描きで表しています。
下を向いて裏側を見せた花は、ちょうど小鳥が止まりやすい形に変化させているように見えます。
現実と想像の境が分からない不思議な表現は、若冲の絵の特徴のひとつです。

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部分画像
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● キャプション・33[初公開]
瓦に鶏図
伊藤若冲
福田美術館
*展示終了のため、撮影出来ず。

● キャプション・34[初公開]
鮍図・撞木鮫図
個人蔵
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・35
蟹・牡丹図
伊藤若冲
個人蔵
衝立(ついたて)の表裏に蟹と牡丹を描いています。
画面中央に大きく描かれた蟹はダラバガニ、左側の脚につかまった子蟹と上下反対に描かれた蟹は、モクズガニで、甲羅(こうら)の質感を変化させて、異なる種類の蟹を描き分けています。

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● キャプション・35
蟹・牡丹図 の裏面
伊藤若冲
個人蔵
(展示図録より)
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● キャプション・36
鹿図
伊藤若冲
個人蔵
一頭の鹿が前脚を折りたたんで座り、頸(くび)を真上に向けて伸ばし、頭上の一点を見つめています。
薄墨の上から濃墨の線を引き、戦端を擦れさせることで、短くて硬い毛の質感を見事に表現しています。

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部分画像(乱反射あり)
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部分画像(乱反射あり)
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● キャプション・37[初公開]
菊に餅図
伊藤若冲
個人蔵
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・38[初公開]
小槌に宝珠図
伊藤若冲
福田美術館
画面に太い筆で一気に小槌(こづち)と宝珠(ほうじゅ)を描いた作品です。
輪郭線は幅がほぼ同じで、宝珠の上に燃え上がる炎の左右だけ墨を擦れさせ、勢いを表現しています。

(乱反射あり)
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● キャプション・39[初公開]
鶴図
伊藤若冲
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・40[初公開]
梅花弧鶴図
伊藤若冲
個人蔵
卵形の胴体の下に濃い墨で尾羽(実際は翼の先)を描き、片脚を上げて立っています。
左には老梅の幹と枝が描かれ、梅と鶴との大小関係が逆転いしています。
このような大小関係の明らかな逆転は、若冲より後に活躍した長沢芦雪(ながさわ ろせつ)なども行っています。

全体画像(乱反射あり)
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部分画像(乱反射あり)
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部分画像(句)

鶴(たづ)の子 乃(*の) 
また やしはこ(*子)の末までも
古きためし (*例) を わが世とやみむ
  (*新勅撰和歌集より・藤原道家)

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● キャプション・41[初公開]
雄鶏図
伊藤若冲
個人蔵
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・42[初公開]
鯉魚図
伊藤若冲
福田美術館
右幅は水中を泳ぐ鯉(こい)、左幅では水しぶきを上げて空中に飛び上がる鯉を描いています。
口の横にある髭(ひげ)などは、長崎派の画家の描く鯉と共通しており、それらの絵画から影響を受けていることがわかります。
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● キャプション・43[初公開]
仔犬図
伊藤若冲
福田美術館
この三匹の子犬たちに共通する、耳の先端が前に垂れていて、短い尻尾が巻き上がっているという特徴は、円山応挙(まるやま おうきょ)や長沢芦雪(ながさわ ろせつ)などが描く仔犬と特徴が同じで、紀州犬(きしゅうけん)と似ていることが指摘されています。

全体画像(乱反射あり)
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部分画像(乱反射あり)
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● キャプション・44
梅花双鶏図
伊藤若冲
個人蔵
*展示終了のため、撮影出来ず。

● キャプション・45
楼閣山水図
伊藤若冲
制作・寛政5年(1792年)
個人蔵
*展示終了のため、撮影出来ず。



● キャプション・46
群鶏図
制作・寛政4年(1792年)
伊藤若冲
福田美術館
親子の鶏を描いた作品で、雌鶏の右後ろに1匹、左前方に2匹の雛(ひな)がみえ、小さな鶏冠(とさか)が見えます。
若冲77歳の時の作品です。

全体画像(乱反射あり)
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全体画像(乱反射あり)
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部分画像(乱反射あり)
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部分画像(乱反射あり)
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● キャプション・47[初公開]
双鶴図
制作・寛政 8年(1796年)
伊藤若冲
個人蔵
水辺に立つ2羽のタンチョウが描かれています。
前方の1羽は真横を向き、嘴(くちばし)を曲げた頸(くび)に付けています。
胴体は絹そのものの色を利用しています。
若冲81歳の作品です。

全体画像(乱反射あり)
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● キャプション・48
群鶏図押絵貼屏風
制作 寛政9年(1797年)
伊藤若冲
福田美術館
右から1枚目と2枚目(*左から12枚目と11枚目)には、堂々と立つ雄鶏が1羽描かれ、それ以外には番(つがい)で描かれています。
一番左の図には米一斗(いっと)と絵一枚を交換したという若冲の逸話に ちなんだ「米斗翁(べいとおう)」という号と「八十二歳画」という年齢がかかれています。

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部分画像(左から1曲目)
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部分画像(左から1曲目・左)
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部分画像(左から1曲目・右)
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部分画像(左から2曲目)
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部分画像(左から2曲目・左)
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部分画像(左から2曲目・右)
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部分画像(左から3曲目)
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部分画像(左から3曲目・左)
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部分画像(左から3曲目・右)
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部分画像(左から4曲目)
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部分画像(左から4曲目・左)
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部分画像(左から4曲目・右)
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部分画像(左から5曲目)
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部分画像(左から5曲目・左)
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部分画像(左から5曲目・右)
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部分画像(左から6曲目)
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部分画像(左から6曲目・左)
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部分画像(左から6曲目・右)
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● キャプション・49[初公開]
小槌に宝珠図
制作 寛政12年(1800年)
伊藤若冲
福田美術館
*展示終了のため、撮影出来ず。


思い出の「若冲誕生」(福田美術館)その3  に続きます。



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