京都史蹟散策195 十五大明神・臼大明神・京はま稲荷社・大神宮・妙徳稲荷(名徳稲荷)・柿本神社 跡
京都市中京区神社巡り
●幻想的な 十五大明神(そご だいみょうじん)
【位置】京都市中京区下樵木町
【交通】阪急・四条河原町 徒歩8分。
先斗町公園から南へ一筋目・西側の「ろうじ」(15番通路*)の南面にある。
*5番通路・横には、先斗町沿いに割烹・小料理屋「先斗町 ます〇 入口 ←」の表示の黒い格子のお店がある。

祭神・十五大明神
ご神徳・火難封じ
京都府の資料によると・・
昭和52年、南から発生した火事による類焼が、十五番路地の所で止まったが、その路地に置いてあった信楽焼の狸が2つに割れていた。
類焼が止まったところの「ますだ」の女将さんが、「狸が身代わりになってくれた」と、その割れていた信楽焼の狸を祀られた。
提灯には「十五大明神(*そご だいみょうじん)」と書いてある。
と、ある。
昼、なお暗き「ろうじ」に、提灯の明かりが幻想的な雰囲気を醸し出している。

扁額には、十五大明神とあり、お札が壁一面に貼られていて、中央に京都新聞の切り抜記事(歳末ふれあい募金 5日)が貼られ、手書き文字で、
「いつもお参り頂き ありがとうございます。
皆さまからのおさい銭を“歳末ふれあい募金”に寄付させて頂きました。
これからもよろしくお願い申し上げますます」
と、ある。
この店が、今も管理していることが分かる。
その下には賽銭箱があり、賽銭を入れると、おみくじ代わりであろうか、賽銭箱から
ひとの声が流れる。
また、賽銭箱の右隅にある小狸の置物が可愛い。

―――――――――――
臼大明神(うす だいみょうじん)
【位置】京都市中京区材木町「5番路地」
【交通】京阪・三条京阪 徒歩10分。
北の先斗町(三条通一筋下ル)から南へ。
少し行くと、右(西)側に2本の車止めのある「ろうじ」があり、上部に「↑通り抜けできます 5」の表示板ある。
これを真っすぐ行くと、右(北)側、南面にある。
5番「ろうじ」の入口

「通り抜けできます」の札。
先斗町通(ぽんとちょうとおり)は、三条通一筋下ルから四条通まで、鴨川と木屋町通の間を南北に走る通りであるが、先斗町通から木屋町通へ、東西に通り抜ける細い路地がいくつもあり、数字が書かれた札(例・通り抜けできます 5)(例・x 通り抜けできまへん8)が揚がっている。
(*最近は、札のない路地もある。)
臼大明神を祀る。
神徳・念願成就
創祀は不明。

井上頼寿・京都民俗志によると・・
(改訂版を参考に新かなづかい、にしました)
・・石祠の内に臼があり、「臼大明神」と刻した石が立てられている。
大津紺屋関に棲んでいた八九郎狸が、住み所を失ってここの臼の中に移った。
託宣(たくせん)によって一度に祠を営まず、次第に築いて行くのであるという。
この神は願を一つだけ聞いてくれると伝えられている。
この神は徳川時代から同位置にあった。
・・・と、ある。
また、キリシタン弾圧で信徒が「でうす」と「臼」をかけて・・云々などの種々の説は、
かつて、週刊朝日82巻22号に先斗町大百科辞典として紹介されたことがある。

―――――――――――
●京はま稲荷社
【位置】京都市中京区阪東屋町
【交通】市バス・四条高倉。徒歩5分。
西へ一筋目の東洞院通を右(北)へ。
一筋目(〇医院手前)を右(東)へ、すぐ、南面にある。

稲荷社の右奥にある石碑によると、
祭神 京はま稲荷大明神
創建 大正12年(1923年)4月
改築 平成9年(1997年)2月
改築事業奉賛 京都証券取引所
京証正会員協会
以下、証券会社などが並ぶ。

本殿の扁額は、京はま稲荷社。
由緒などは、不明。

―――――――――――
●大神宮(だいじんぐう)
【位置】京都市中京区元竹田町
【交通】市バス・四条高倉。徒歩8分。
西へ一筋目の東洞院通を右(北)へ。
〇歯科診療所の北側を左(西)へ。
右側は、ビルで、左側は京町屋が並ぶ。
その突き当りに、鳥居が小さく見える。

鳥居を潜り、左側に回り込むと、東南面に小祠がある。

創祀・明治25年。
由緒などは、不明。


―――――――――――
●妙徳稲荷(名徳稲荷)
【位置】中京区桜之町
【交通】地下鉄東西線・京都市役所前
河原町三条の交差点、三条通を西へ。
新京極通を南へ一筋目(MOVIX〇都)を東へ、駐輪場の隣、南面にある。
2017年9月26日、改修中

2017年12月1日、改修後


扁額は、妙徳稲荷大明神
赤鳥居は、平成29年11月吉日 建之
(以前のものは、平成17年6月吉日 建之)。
妙徳稲荷のある桜之町とその東隣の松ヶ枝町の町内安全を祈願としている、とされる。
創祀・由緒などは、不明。

―――――――――――
◎番外・柿本神社 跡
【位置】中京区御倉町
【交通】地下鉄・烏丸御池。徒歩5分。
かつて、鳥時代の歌人、柿本人麻呂を御祭神とする神社があった、云う。
この神社は、平安建都以前より、小さな社で生い茂った樹木に囲まれた社であった、と伝わる。
柿本神社 跡・この辺り

京都市中京区神社巡り は、これで終了です。
(完)
――――――――
【参照】まとめ
京都市中京区の全ての神社。
京都史蹟散策で掲載。
○岬神社(土佐稲荷)(京都史蹟散策13)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/201308article_5.html
○室町幕府発祥の地(足利尊氏邸・等持寺跡)と御所八幡宮(同・129)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202109article_2.html
○下御霊神社(同170)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202112article_19.html
○武信稲荷神社(同・171)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202112article_20.html
○錦天満宮(同・173)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202112article_22.html
○御金神社(同・176)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202201article_1.html
○中山神社(同・183)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202201article_8.html
○高松神明神社(同・188)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/492999785.html
○梛神社(通称・元祇園社)(同・189)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493176463.html
○越後神社(同・190)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493260201.html
○白山神社(同・190)
○薬祖神祠(同・190)
〇市五郎大明神(御土居跡)(同・191)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493294478.html
〇幾世稲荷社(同・192)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493629360.html
〇玉蔵稲荷大明神(同・192)
〇吉川大明神(同・192)
〇玉森稲荷大明神(同・192)
〇八兵衛明神(同・193)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493714227.html
〇月光稲荷神社(同・193)
〇八房大明神(同・193)
〇源正稲荷大明神(同・193)
〇龍田稲荷神社(同・194)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/494077938.html
〇杉春大神(同・194)
〇長野辨財天(同・194)
〇三森稲荷大神(同・194)
京都史蹟散策195 十五大明神・臼大明神・京はま稲荷社・大神宮・妙徳稲荷(名徳稲荷)・柿本神社 跡
〇十五大明神
〇臼大明神
〇京はま稲荷社
〇大神宮
〇妙徳稲荷(名徳稲荷)
〇柿本神社 跡
以上です。
●幻想的な 十五大明神(そご だいみょうじん)
【位置】京都市中京区下樵木町
【交通】阪急・四条河原町 徒歩8分。
先斗町公園から南へ一筋目・西側の「ろうじ」(15番通路*)の南面にある。
*5番通路・横には、先斗町沿いに割烹・小料理屋「先斗町 ます〇 入口 ←」の表示の黒い格子のお店がある。

祭神・十五大明神
ご神徳・火難封じ
京都府の資料によると・・
昭和52年、南から発生した火事による類焼が、十五番路地の所で止まったが、その路地に置いてあった信楽焼の狸が2つに割れていた。
類焼が止まったところの「ますだ」の女将さんが、「狸が身代わりになってくれた」と、その割れていた信楽焼の狸を祀られた。
提灯には「十五大明神(*そご だいみょうじん)」と書いてある。
と、ある。
昼、なお暗き「ろうじ」に、提灯の明かりが幻想的な雰囲気を醸し出している。

扁額には、十五大明神とあり、お札が壁一面に貼られていて、中央に京都新聞の切り抜記事(歳末ふれあい募金 5日)が貼られ、手書き文字で、
「いつもお参り頂き ありがとうございます。
皆さまからのおさい銭を“歳末ふれあい募金”に寄付させて頂きました。
これからもよろしくお願い申し上げますます」
と、ある。
この店が、今も管理していることが分かる。
その下には賽銭箱があり、賽銭を入れると、おみくじ代わりであろうか、賽銭箱から
ひとの声が流れる。
また、賽銭箱の右隅にある小狸の置物が可愛い。

―――――――――――
臼大明神(うす だいみょうじん)
【位置】京都市中京区材木町「5番路地」
【交通】京阪・三条京阪 徒歩10分。
北の先斗町(三条通一筋下ル)から南へ。
少し行くと、右(西)側に2本の車止めのある「ろうじ」があり、上部に「↑通り抜けできます 5」の表示板ある。
これを真っすぐ行くと、右(北)側、南面にある。
5番「ろうじ」の入口

「通り抜けできます」の札。
先斗町通(ぽんとちょうとおり)は、三条通一筋下ルから四条通まで、鴨川と木屋町通の間を南北に走る通りであるが、先斗町通から木屋町通へ、東西に通り抜ける細い路地がいくつもあり、数字が書かれた札(例・通り抜けできます 5)(例・x 通り抜けできまへん8)が揚がっている。
(*最近は、札のない路地もある。)
臼大明神を祀る。
神徳・念願成就
創祀は不明。

井上頼寿・京都民俗志によると・・
(改訂版を参考に新かなづかい、にしました)
・・石祠の内に臼があり、「臼大明神」と刻した石が立てられている。
大津紺屋関に棲んでいた八九郎狸が、住み所を失ってここの臼の中に移った。
託宣(たくせん)によって一度に祠を営まず、次第に築いて行くのであるという。
この神は願を一つだけ聞いてくれると伝えられている。
この神は徳川時代から同位置にあった。
・・・と、ある。
また、キリシタン弾圧で信徒が「でうす」と「臼」をかけて・・云々などの種々の説は、
かつて、週刊朝日82巻22号に先斗町大百科辞典として紹介されたことがある。

―――――――――――
●京はま稲荷社
【位置】京都市中京区阪東屋町
【交通】市バス・四条高倉。徒歩5分。
西へ一筋目の東洞院通を右(北)へ。
一筋目(〇医院手前)を右(東)へ、すぐ、南面にある。

稲荷社の右奥にある石碑によると、
祭神 京はま稲荷大明神
創建 大正12年(1923年)4月
改築 平成9年(1997年)2月
改築事業奉賛 京都証券取引所
京証正会員協会
以下、証券会社などが並ぶ。

本殿の扁額は、京はま稲荷社。
由緒などは、不明。
―――――――――――
●大神宮(だいじんぐう)
【位置】京都市中京区元竹田町
【交通】市バス・四条高倉。徒歩8分。
西へ一筋目の東洞院通を右(北)へ。
〇歯科診療所の北側を左(西)へ。
右側は、ビルで、左側は京町屋が並ぶ。
その突き当りに、鳥居が小さく見える。

鳥居を潜り、左側に回り込むと、東南面に小祠がある。

創祀・明治25年。
由緒などは、不明。


―――――――――――
●妙徳稲荷(名徳稲荷)
【位置】中京区桜之町
【交通】地下鉄東西線・京都市役所前
河原町三条の交差点、三条通を西へ。
新京極通を南へ一筋目(MOVIX〇都)を東へ、駐輪場の隣、南面にある。
2017年9月26日、改修中

2017年12月1日、改修後


扁額は、妙徳稲荷大明神
赤鳥居は、平成29年11月吉日 建之
(以前のものは、平成17年6月吉日 建之)。
妙徳稲荷のある桜之町とその東隣の松ヶ枝町の町内安全を祈願としている、とされる。
創祀・由緒などは、不明。

―――――――――――
◎番外・柿本神社 跡
【位置】中京区御倉町
【交通】地下鉄・烏丸御池。徒歩5分。
かつて、鳥時代の歌人、柿本人麻呂を御祭神とする神社があった、云う。
この神社は、平安建都以前より、小さな社で生い茂った樹木に囲まれた社であった、と伝わる。
柿本神社 跡・この辺り

京都市中京区神社巡り は、これで終了です。
(完)
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【参照】まとめ
京都市中京区の全ての神社。
京都史蹟散策で掲載。
○岬神社(土佐稲荷)(京都史蹟散策13)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/201308article_5.html
○室町幕府発祥の地(足利尊氏邸・等持寺跡)と御所八幡宮(同・129)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202109article_2.html
○下御霊神社(同170)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202112article_19.html
○武信稲荷神社(同・171)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202112article_20.html
○錦天満宮(同・173)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202112article_22.html
○御金神社(同・176)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202201article_1.html
○中山神社(同・183)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/202201article_8.html
○高松神明神社(同・188)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/492999785.html
○梛神社(通称・元祇園社)(同・189)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493176463.html
○越後神社(同・190)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493260201.html
○白山神社(同・190)
○薬祖神祠(同・190)
〇市五郎大明神(御土居跡)(同・191)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493294478.html
〇幾世稲荷社(同・192)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493629360.html
〇玉蔵稲荷大明神(同・192)
〇吉川大明神(同・192)
〇玉森稲荷大明神(同・192)
〇八兵衛明神(同・193)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/493714227.html
〇月光稲荷神社(同・193)
〇八房大明神(同・193)
〇源正稲荷大明神(同・193)
〇龍田稲荷神社(同・194)
https://kyotoshiryo.seesaa.net/article/494077938.html
〇杉春大神(同・194)
〇長野辨財天(同・194)
〇三森稲荷大神(同・194)
京都史蹟散策195 十五大明神・臼大明神・京はま稲荷社・大神宮・妙徳稲荷(名徳稲荷)・柿本神社 跡
〇十五大明神
〇臼大明神
〇京はま稲荷社
〇大神宮
〇妙徳稲荷(名徳稲荷)
〇柿本神社 跡
以上です。
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